かけがえのないキミへ



その人が…あいつだったなんて…


俺は普段通り、マンションから出て行って、学校へと行く。


いつも通り、日陰を歩いて、下を向いて歩く。

すると、後ろから足音が聞こえてくる。
徐々に大きくなってくる足音。


俺はたいして気にも止めなかった。
どうせランニングをしている人だろう、と思っていたから。



『おい!!怜!』


その足音は俺の近くで止まって、それと同時に、誰かが名前を呼んだ。


ゆっくりと振り返る俺。俺は言葉を失った。


なんで…?


そこには、眉間に皺を寄せた、竜也がいた。
ゴクンと生唾を飲む俺。

『…竜也…?』


『お前、なんか俺に秘密にしてることないか?』


なにを言い出すんだ?
秘密?秘密にしてることは沢山あるが…


『例えば?』



『あやちゃんとどういう関係なんだよ』



ついに、バレたか。
いつかバレると思っていたが、今は時期が悪かった…