かけがえのないキミへ



いきなり何を言い出すかと思ったら。
意味わかんねぇし。
俺を好き?
初めて出会ったのに?


『は?何言ってんの?』

『あたし、本気だよ?』


頬を真っ赤にして彼女は言う。
もし俺に好きな人がいなかったら、俺はこの子に手を出していたに違いない。
だけど、今の俺は好きな人がいる。
大好きな人が…



『俺好きな人いるし…』


『知ってるよ?綾音ちゃんでしょ?』


彼女から出た言葉に、過剰な反応をする。


『は…な…なんで…』


『動揺してるー!そんなの見てれば分かるもん』


こう言って、彼女は俺を上目使いをして、にやりと笑った。

もしかしてこいつ、
結構やばいかも…


俺は彼女の手を振り解いて、睨みつけて、再び歩いていく。


『あたし、諦めないよ?あ、そうそう!あたしの名前、上原樹里《うえはら じゅり》だから!よろしくね、怜!』