かけがえのないキミへ



近くにあった携帯を掴み、何時なのかをみた。
次第に目が大きく開いていくのが分かる。


『うっそだろ?』


ガバッと起き上がり、
窓から外を見た。
道には、犬の散歩をする人や、帰宅する人たちが歩いていた。
ゆっくりと顔を上げて空を見上げると、空は青色からオレンジ色に変わりつつあった。


もうすでに夕方になっていた。
俺は一体何時間寝ていたというのだろうか?
昼ご飯も食べずに、ずっと寝ていたということになる。

今の俺には『寝る子は育つ』という言葉がぴったりだろう。


『あ─…もう…』


頭を掻きながら、何をしようかと考えた。
俺は床に足をついて、寝室から出て行った。


冷蔵庫を覗くと、ひんやりと気持ちのいい空気が俺に当たってくる。


『…なんもねぇし…』


飲み物がない。
水さえ、お茶さえ。
綾音、買い忘れたのかな?