かけがえのないキミへ



突然のことで俺は慌ててしまい、危うく携帯を落としそうだった。
サブ画面に映し出された文字は、俺の心を暗くするような文字だった。


《メール受信 竜也くん》

ダークピンク色でこう映し出されていた。
竜也から電話がかかってきている。
もしかしたら、朝、綾音に連絡を入れたのは、竜也かもしれない。
朝のときとは歌が違ったから、竜也からメールがくるときは歌をかえてあるのかもしれない。


しばらくして、《竜也くん》という文字は消えて、《新着メール》に変わった。



『…俺、前に進めねぇじゃん…』


前に進みたくても、
なにかにぶつかって、
なにかに邪魔されて。

俺は前に進んじゃだめなの?


真っ暗になったサブ画面。
それに俺の顔が映った。悲しい表情をしている俺。
だって悲しいから。
変えることなんか出来るわけないよ。



『……だれ?』