電車の中は、ラッシュアワーのためぎゅうぎゅう詰め。
そばにあるポールに掴まるのがやっとだ。
しかし、次の瞬間電車が大きく揺れ、
虚しくも握っていたポールは離れていった。
「あぁ!私のポール!」(違う)
心の中で叫ぶが、それとは裏腹に人がどんどん押し寄せてくる。
うわぁぁぁ!無理!無理!
倒れちゃうよー!
そう思った瞬間、私の肩を誰かがガシッと掴み、
私を支えてくれた。
パッと上を見ると、私よりはるかに背の高いイケメンだった。
「あ、ありがとうございます…」
揺れがおさまったので、そう言い静かに離れた。
すると、そのイケメンは優しい笑顔で
「どういたしまして。」
と言った。
うわー、王子系イケメンだぁ…。
私、苦手なんだよなぁ。
やっぱワイルドがいいよ!