「杉原、お前が本当に『ジョーカー』なのか?」
陸は、信じられないとでも言うような顔でみさに聞く。
「そうよ。今まで『ジョーカー』を動かしてきたのは、この私よ!」
みさはそう言って、
胸ポケットから銃を取り出し、
私達に銃口を向ける。
陸はそれを見てすぐに私をかばうように立ちふさがった。
その刹那…

ドォン…!

私の耳に、どこか鈍い音が届く。
何が起こったのか全く分からないといった状況で、頭が働かない。
そんな私の目に映ったのは、
肩から血を流し、地面に倒れ込む陸。
嘘…。
打たれたの…?
そんな……
「陸ー!死なないでよ…陸ぅー!!」
私は泣きながら陸の体を揺すった。