ある一台の車が県境を越えた
「もう少しで今度住む家に着くぞー。」

「ホラ、もう少しで着くって。だから早く起きなさい。」

そう母に言われながらも少年はまだ寝ている。

母はしょうがないな…
と呟きながら少年の体を揺らした。

「…んっんん…」