優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】

「おい、雪穂」





あれ?いねぇ…………。


帰ってねぇのか?


俺は自分の部屋に携帯を取りにいき、雪穂からの着信が3回も入っていた。


それで、待ち合わせをしてた事を思い出した。




急いで雪穂の携帯に電話をかけたが留守電で繋がらねぇ。



もしかして、まだ待ってんじゃねぇだろな?



もう10時前だぞ?


さすがに5時間近くも待つわけねぇか。