優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】

ほんとマミが悲しんでるように見えやがる。


似すぎてんだよ。


双子でもここまで似るかってくらいに。




そのまま寝てしまってたらしく、起きたら9時をまわっていた。



抱きしめていたはずのケイコの姿はなく、黙って帰ったのか。



それからシャワーを浴び、冷蔵庫をあさって空腹を満たそうとした。



雪穂のやつ、飯食ったのか?
食った形跡はねぇが…。



飯を作ってやらなかったのなんか初めてだし、さすがに怒るか?




俺は雪穂の部屋に向かった……。