優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】

ケイコの肩が震えてて泣いてるんだと思った。



よほど、その男が好きだったんだな…。



ケイコの吸っていたタバコを取り上げて火を消すと抱きしめた。



泣くな…。


マミと同じ顔をして泣くなよ…。




泣き続けたケイコは目を閉じてしまった。






「寝てるのか?」


「ううん、起きてるわ。もう少しこうしてて」