優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】

そこにいたのは雪穂じゃなく、リカだった。





「何だ?雪穂ならまだだぞ」


「大雅に用があってきたの」





分かってたがな。

雪穂になら学校で会えただろうしな。





「なんだ?」


「とりあえず、中に入れてよ」





出来るだけここで済ませたかったが無理か。



俺はリカを家の中に入れてやった。