優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】

飲み終えたカナはまた来ると言って帰っていった。




「大雅も帰れば?」


「お前、そればっかだな」


「だって、大雅がいると寝れないし」


「気にせず寝ろ」


「なんでずっといるの?」


「心配してやってんだろが」





………………えっ?



心配だからずっと付き添ってたわけ?


大雅は変に優しいからほんとムカつく。


帰ってほしくてももう言えないじゃんか。