優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】

カナは大雅が行ったあとに椅子に座った。





「雪穂、原因は大雅さん?」


「えっ?」


「もしかしてリカと大雅さんって何かあるの?」






カナは鋭いんだね。
どうして分かっちゃうの?



あたしは深くて長いため息をはいてしまった。






「カナの予想通り。リカは大雅に本気みたい」





あたしはカナにリカと大雅の事を話した。


二人が出会ったきっかけも、関係をもった事も、リカが大雅に告白した事も。


玩具の事はどうしても言えなかったけど。