優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】

カナの後ろにはリカが立っていた。


ふたりで来たんだ…。



リカには会いたくなかったな…。


と言うか、リカと大雅が話すところを見たくない。






「来てくれてありがとう」


「どうも、はじめまして。雪穂の親友のカナです」





カナは椅子に座ってる大雅に向かって挨拶をしてる。



大雅はカナに向かって『どうも』と言いながら軽く頭を下げた。