優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】

何も言わないけど大雅はどうするの?


嫌だよ…。





「ねぇ、大雅。返事は?」




大雅の腕に自分の腕を絡めながら甘い声をだすリカ。



大雅はそれを横目でチラッと見ながら、あたしにも視線を向けてる。



なに?少しはあたしの事気にかけてくれてるの?


あたしが嫌だって言ったら断ってくれる?


いつもみたいにあたしが彼女だって嘘をつくの?




「俺なんかのどこがいいわけ?」


「全部」


「今のがほんとなら考えてやってもいいけど」





………………えっ?





リカと大雅が………?