優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】

「あんま痩せんなよ。抱き心地が悪くなる」


「うん、じゃあ、あたし学校の支度があるから」




別に支度なんかないけど、大雅といたくなくて自分の部屋に入っていった。



それなのに大雅はあたしの部屋へやってきてしまった。



なんでくるのよ?


避けてたのに……。






「雪穂」


「なに?」





ベッドの上で壁にもたれながら座ってるあたし。


大雅までもがベッドの上に乗ってきた。