優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】

なんかあたしよりアヤさんの方が特別な人に思えるんだけど。



手を出してないって…もしかして、本命とか?


そんな嫌な事が頭の中に浮かんできた。






「先に言っておくけど、あたしと大雅は体の関係はないわよ。あたしはずっと大雅が好きだったから一度だけ抱いてって言ったらあっさり断れた」


「…どうして?」


「あたしがお姉ちゃんの妹だからよ」


「お姉ちゃん?」


「後は大雅に聞きなさい。もう帰って来ちゃったし」





気になったけど、大雅が帰ってきたから聞く事はできなかった。