優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】

笑いあってると注文したものがやってきた。


あたしたちは食べながらもお互いの話をしていた。





「ねぇ、カナ。そう言えば、あたしが大雅の事好きみたいって言った時なんとなく分かってたって言ったよね?あれどういう意味?」


「あれね、多分、雪穂より先にあたしの方が雪穂の気持ちに気づいてたと思うよ」


「えっ?なんで?」


「雪穂はなんでも顔に出るからね。もしかしたらお兄さまにも雪穂の気持ちも気づかれてるかもしれないよ?」


「えっ?うそ?」





あたしをからかうような表情でパスタを口に運ぶカナ。


大雅…気づいてる?


いや、そんな事は有り得ないよね。