手作りケーキと春陽が欲しがっていたプレゼントを用意して

無事に5才の誕生日を迎えた。


この街に来て2年半

沢山の出来事をいつだって、私を信じてそばにいてくれたねは


春陽だもんね


おめでとうとこれからもよろしくを


精一杯のママの愛で伝えたい


happybirthday


あっという間に夜になり


春陽は寝てしまい


雄一郎も鈴ノ木君も小枝子も帰って


ふと…


山本さんを思い出した。


電話…こないな…


これで、電話がなければ


やっぱり…ダメって事だよね…


「私から電話しよう」

待ちきれず電話してしまった…


「もしもし」


「石井です」


「あぁ…」


「昨日は…ありがとう、泊まれなくてごめんね」


「いいよ。それより誕生日…ちゃんと出来た?」


「うん。でも、さっき主役が寝ちゃって」


「なんだ…もう、終わっちゃったんだ…参加したかったのに」


「えぇ?だって昨日あんなふうだったし、てっきり怒ってると思って…」


「怒るわけないじゃん」


「ごめんなさい。もっと早く電話すれば良かった」


「いいよ。気にしないで…ところで、次はいつ会おうか」


「いいんですか!?」