てっきり、私が借りるのかと思ってた…

30分位して悟史さんが戻ってきた。


「よし、部屋探しにいくよ」


「えっ?今から?」


「早い方がいいし」


「分かった」


決まるまでには何日もかかった。


仕事が終わると2人で部屋を探した。


私は、出来るだけ悟史さんの住んでいるそばで部屋を探したかったけど、予算の都合上どちらかと言えば、私の実家のほうが近い場所に部屋を決めた。


「来週の土曜日俺休みだから、その日に引っ越そう。荷物まとめとけよ」


「うん」


小さな物は、仕事に来るたびに運び、当日は大きな物をトラックをレンタルして悟史さんと2人だけで、引っ越しをした。


「明日、俺も引っ越して来るから」


「なんで!?」


「俺も…離婚するよ。」


「駄目だよ!子供が可哀そうじゃん」


「綾だって、1人ぼっちなのにさ、俺…あっちでもこっちでもって、出来ないんだよ」


「駄目かな?」


「嬉しいけど…」


「俺が決めた事なんだ。だから…」


「分かった。でも、ちゃんと、話しあってね」


「ありがとう」