RED×HEAVEN

テツはズボンのポケットに手を突っ込み、その様子を無表情で眺めている。



マユさんは…?



辺りを見回してもマユさんはいない。



車の中に…



いた。



ぐったりした状態のままで運転席に座っているが、どう見ても自力で運転しているようには見えない。



俺は急いで車に走りより、ドアをすり抜け、助手席に座った。



見ると、力の入っていないマユさんの足はアクセルペダルに乗せられ、その足の重みでペダルが踏み込まれた状態になっていた。