佐川監督にはかなり呆れられてしまったが。


もう入部は決定ですから、変更なんて認めません。


なんだか、面白くなってきた。


「千比絽は野球部の一員だ。女子だからといって、特別扱いは一切しないから覚悟しろよ。止めたければいつ止めても構わない。」


絶対、止めるものか。


どんなにきつい練習にもくらいつき、泣き言は絶対言わなかった。


新入りはみんなのユニホームの洗濯や、飲み物の準備をしなくてはいけない。


これじゃ、マネ−ジャーと同じだ。


でも、江南高校の野球部にマネ−ジャーはいない。


あまりのきつさに、マネ−ジャーを続ける女子がいないらしい。


私はマネ−ジャーの仕事もこなしながら、積極的に練習に参加した。


みんなに絶対認めて貰いたい。


その思いだけで必死に頑張った。


きつい事には慣れてるから大丈夫。


そう自分に言い聞かせて、必死に頑張った。


私の中に負けをみとめると言う事は存在しない。