え、何がおきたの。


いきなり小山主将が近づいて来た。


怖い。



「土下座なんかするなよ。俺が虐めてるみたいじゃないか。頼むから入部は諦めてくれ。」


嫌だ、絶対諦めない。


どんな事しても入部してやる。


今日はどんなに拒まれても諦めずに戦う事を決めていた。


「野球部の奴はこの狭い部室で、みんな一緒に着替えるし、シャワーも2つしかない。合宿もみんな同じ部屋だ。俺たちが目のやり場に困るんだよ。」



何故か、そう語る小山主将は真っ赤な顔をしていた。


そんなこと、全く気にすることないです。


小山主将、私を女子と思わないで下さい。



「着替えも一緒で構わないし、シャワーも一緒でいいです。合宿の時も同じ部屋で、同じ布団でも構いません。」



小山主将が大きなため息をついた。


私を男子と思ってほしい。


「千比絽が良くても俺たちが無理なんだよ。」


どうしてなんですか。


その時、部室に誰が入ってきた。



「入部認めてやれよ。千比絽がここまで言うんだから、認めてやればいいだろ。」



ありがとうござます。


嬉しくて涙が溢れそうになった。


でも、この人誰。


野球部にこんなイケメンいました。


ジロジロ見てしまう。


イケメンに出会った事ないから。


イケメンが笑った。