どうして、西條先輩がいるんですか。


しばらく西條先輩をガン見してしまう。


「千比絽が何でいるんだよ。休みくらい女子らしい事しろ。」


女子らしいは禁句です。


「西條先輩こそ、彼女とデートじゃないんですか。」


かなりふて腐れた顔をする。


「俺は特定の彼女は作らない主義だから、遊ぶのに困らない女いるし、あ、今最低って思ったろ。」


最低以外に何があるのか、こっちが聞きたいです。


「千比絽は直ぐに顔に出るからな。」


嘘。


本当に。


もしそうなら、恥ずかしすぎる。



「千比絽は見てて飽きないよな。彼氏いないのか。」


それを私に聞きますか。


本当は私を女子と思ってない癖に。


「私は野球以外に興味はありません。」


いまの私はどう見たって男子にしか見えないし、ジャージに野球帽、髪は男子みたいに短いし、顔は日焼けして真っ黒だ。


こんな彼女って、西條先輩ならどう思うのだろうか。


「俺は充分可愛いと思うけどな。」


本当にそう思いますかとは聞けない。


西條先輩と140k級のボールを何回打てるか、競争する事になってしまった。


絶対勝ってやる。


負けた方がお昼をご馳走する事なった。


面白くなってきたかも。


休みの日も野球してる自分が好きだ。