泊まる事を決めたのはいいけど、緊張してうまく話せない。


弘也も落ち着かないみたいで、二人で笑ってしまった。


「私がこのソファーで寝るから、弘也はベットで寝ていいよ。」


病気の弘也はベットで寝てほしい。


「俺がソファーで寝る。」


駄目だよ。


「じゃ、一緒に寝ようか。」


そんなの無理です。


緊張し過ぎてうまく会話が出来ない。


「何もしないから、一緒に寝よう。千比絽を抱き締めて眠りたい。」


うん、分かった。


私も弘也と同じ気持ちだから。


私も弘也に抱かれて眠りたかった。


弘也のこの温もりは絶対忘れない。


ずっと、ずっと、覚えて置きます。


たとえ、弘也がいなくなったとしても。