時間は少し戻って、
昼休みのはじまり。



「かーけるー。
ノート貸してっ。」

「またかよっ!
お前なぁ。」

「すまんすまんっ。」

「まったく涼介は。
ほら。
次は貸さないからな。」

「さんきゅー。」


教科書を借りた彼、
彼は後藤涼介。
茶色の短髪で
イケメン。
ただあまり賢くはない。

教科書を貸した彼、
彼は白川かける。
爽やかで賢いが
名前がひらがななのが
若干コンプレックス。


「かけるー。涼ー。
飯食おーぜー。」

「おー。今行く。
ほら涼介。
ノート置いてこい。」

「わかったよー。」


かけると涼介を呼んだ彼、
彼は二宮大貴。
真面目そうな顔だが
性格はそこまで
真面目ではない。
不器用。