初恋の向こう側


なんつーことをっ。


「そんなこと言ったら真央が誤解─」

「お兄ちゃん、観終わったらごはん食べに来たら? お母さんに言っておくから」


って母さんに何をどう言うんだよ?

居心地悪そうに立っていた真央が部屋を出ていく。


「ちょっ、真央!」


慌てて声をかけるがバタンとドアが閉められ、「ヒロー!?」と俺は振り返った。

するとヒロは、ヘヘッなんてイタズラっぽく笑いDVDをケースに収めた。

そしてパッケージの裏の卑猥そのものである写真を眺めている。


「そんなに観たけりゃ持ってけよ」


あきれながら言ってやる。


「そうしよっかなー。
ねぇ 梓真、晩ごはん食べたら一緒にウチ行こっか? でさマジで勉強する?」


そこでヒロはにじり寄るように近づいてきた。顔の近さに思わず心臓が反応してしまう。


「……勉強ってなんの?」

「だからーこういうことの」


言いながら右手にDVDを掲げ、左手を俺の腿の上に置いてきた。