君と出逢ったのは
ほんの一ヶ月前‥
夏の一番暑い日だった…。



この春から美術大学に通い始めた僕は、
その日も図書館で
課題として出された絵の
スケッチを描いていた。

すると突然、

「あの…」

と 声をかけられ、
僕が顔を上げると、
そこには 長く綺麗な黒髪が印象的な、白いワンピースを着た、同い年くらいの女の子が立っていた。

華奢な体と、
透きとおる程に白い肌を
持つその女の子は、
天窓から射す
柔らかな光に照らされ、
まるで、
本物の天使のように
見えた。





それが
彼女との最初の出逢い‥。



言うまでもなく、

僕は その時

恋に落ちた…。