【童話】るうちゃん


 ある日の朝、学校に行ったはずのしいちゃんが家に帰ってきた。

 ふらふらしてしんどそう。大丈夫?
 そしてわたしの目の前で倒れたの!

 どうしたの?
 声をかけても、人間のしいちゃんには届かない。
 そばに行きたくても、わたしの家には棒一本の鍵がかかって出られない。

 でも、ほっておくことなんて出来ないよ!

 棒一本を抜き取ったら鍵は外れ、外に出られる。
 でもその棒一本までわたしの足で届くかな……。不安な気持ちでいっぱい。


 でもチャレンジしてみないことにはいけないよね。
 わたしは隙間から足を伸ばし、棒を探る。うん、どれか分からない。

 一旦、足は戻した。
 わたしのちょっと太い足じゃ無理かな。もっとダイエットすべきだったかな。

 痛む事を忘れて、右前足で必死に探す。
 傷付いて痛くても、構わずに。