狭間に落ちる



そうそう

一応説明しておくけどね

恋人同士なら同じ家でも構わないんだ


大工さんの家へ向かう途中

男がいつものように微笑んで

そんなことを言うものだから


「今まで通り、あの家に住みたい」


あたしはこう言って、男の手を掴んで

あたしたちは、微笑んで

そこからもと来た道を引き返したんだ