流石にこの時間は、部活の人しかいないなぁ~…。
そう思いながら、教室のドアを開けた。

「…淳司?」

教室には、窓のところで黄昏れてる淳司がいた。
…何してんだか。
私は、自分の机の中を探して、携帯を取り出す。

「あった、あった」

これでカラオケ行けるっ!
そう思って、私は帰ろうとしたけど、私の足は止まった。
後ろから、声をかけられた。
…淳司だ。

「なに?」

振り向いた私のすぐ後ろには、淳司が立ってた。

「べつに」

また、私で遊んだっ?!!
こいつ、どうゆう神経してるんだろっ!
私は、文句を言おうと思って、淳司を見上げた。
……あ、れ?
淳司って、こんなに身長高かったっけ……?

「どこ行くの?」

「え?…あ、カラオケ」

いきなり話し掛けられて、私は、上手く声が出なかった。

「ふぅん」

淳司が私をじっと見てくる。
わけ、わかんない…。
今まで、そんなに大人っぽい顔しなかったくせに、
淳司のくせに…っ!

そう思ってたら、息がしにくくなった。
口を…淳司に塞がれた。
淳司に…キス、されてる。

「…んっ!?」

抵抗しても、無駄だった。
淳司の力が強くて。
やっと離してくれたかと思ったら、冷たい視線が私に突き刺さる。


「俺、お前が嫌いだから」



私の知らない淳司が、そこにいた。