日向は吃驚したような顔をしたけど、抱きしめてる腕を強くした。
「もう莢は1人なんかじゃねぇ。俺らがいる。
1人で抱え込むんじゃねぇよ?
困った事があったなら俺を頼れ。
嬉しい事があったなら俺に言え。
俺が莢を守ってやるから」
日向。
初めてこんな事を言われた。
今まで、
1度もあたしを真剣な顔で見てくれた人なんて。
誰1人いなかった。
嬉しい。
日向がくれた言葉の1つ1つが嬉しい。
あたしは、日向を抱き返した。
温かい。
日向はあたしを放してから、微笑んだ。
「他の奴らとは、全くチゲぇな莢は。」
そう言って、頭を撫でてくれた。
あたしと、日向はそのまま寝てしまった。
……。
「もう1回聞く。
君達。ここで何してたのかね?」

