「…名前なんて言うんだ?」

「……中村莢。2-B」

「俺は高崎 日向(たかざき ひなた)

玖流の総長してる。2-A」


へ~。
この人が総長。

無愛想に見えたけど、以外に優しいんだな。

「なぁ、さっき言ってた事。聞いていいか?」


何だろう?

「“笑えない”ってどういう事だ?」

……。

その事か。

「うん。あたしは笑えない。
笑いたくても、笑い方を忘れたから」

「忘れたって…」

「笑えないだけじゃない。泣けもしない。
どんなに辛くても。泣けないんだ…」


日向は吃驚した顔をしてる。


「……何があったんだ?

ゆっくりでいいから。話してくれないか?」

真剣な顔してる。