それに前言ってた「大の女嫌い」
あたしは嫌わなかった。
それは…
あたしを女と見てなかったから。
思いっきり失恋だね……。
泣いたらばれちゃう…。
泣いたらダメ。
あたしは今にも零れ落ちそうな涙に言い聞かせた。
だけど・・・
――――――ポタっ
1つ落ちた涙に続いて、次々と涙が落ちていく
「そんなに怖かったのか?」
日向はあたしを引き離して、あたしの顔を覗いてくる
あたしは、日向と目を合わせないように顔をそむける。
今。日向と顔を合わせると気持ちが溢れ出そうだから…。
だけど日向の手によって、顔を合わせられた。
「大丈夫か?」
あたしの気持ち。分かってるの?
女として見てよ。
あたしはあなたが…日向が…
「…好き」
日向はあたしの言葉に固まる。
もう、前みたいな関係には戻れない。
あたしは、日向の腕を振り払って部屋を出た。
「莢っ!!!」
背後で日向の叫ぶ声がしたけど、振り返りたくない。
返事を聞くのが怖いから。
分かってるのに。
分かってるのに。
日向があたしの事、好きじゃない事くらい…。
だけど…あたしは今。
自分を自分で止められない。

