舞蝶.・。*


「ゴメン。勇樹・・・」
みんなが静まり返った…
やっぱり。みんなも同じ気持ちだったんだ…

あたしはそのまま病室を出た。
道しるべもなく、ただ歩いた・・・


気づいたら道路の脇にいた。

“あんたなんかいらない子よっ”
“そうよ。疫病神だわ”
“早く死んじゃえば?”
“気色悪い”

頭で昔言われた言葉が繰り返される。

頭がクラクラしてきた。
どうしよう…。

その時
―――――ドンっ
後ろから誰かに押された。
道路の真ん中に倒れる。
黒いパーカーをはおってて顔が見えない。
顔の頬に深い切り傷がついてる

「キィィィィィィィィッ!!!!」
大型車のランプで視界がうまる。

「莢っ!!!!!」
誰かがあたしを呼ぶ声。

その瞬間
体が凄い衝撃に襲われた。
そして道路に叩きつけられる。

冷たい・・・。

床を見るとたくさんの血が流れてる。
…あたし。死んじゃうのかな?

「莢っ!!!!」
誰かに抱えられた。

「・ひ・・・な…」

あたしはそこで意識を無くした。