そんなあたしに気づいたみんなが駆け寄ってくる。

みんなは血まみれの勇樹とあたしを見て固まった。

「…早く。病院に……」

あたしは泣きながらそれを伝えた。


悠と猛があたしに覆いかぶさってる勇樹を背負って車に連れてった。

勇樹の後ろ姿を見て、実感した。


あたしは日向と大和に支えられて車に乗った。
車で横になってる勇樹。

勇樹の傍にふらつく足取りで駆け寄った。

「勇樹?勇樹。ねぇ笑ってよ」

勇樹は目を閉じてる。

「ねぇ。また寝たふり? ヤメテよ」

勇樹は反応しない。

「ゆ…うき? ねぇ! 勇樹っ!!!!」


どんどん悔しさが溢れだしてくる。
みんなも目から雫をこぼしてる。

「ど…して……どうして…?

意識手放すなって言ったじゃんっ!!!
…な…んで?」

あたしの涙は止まらない。

病院に着くと、すぐに手術室に運ばれた。

手術室の前で呆然と立ってた。



涙はどんどん溢れて、止まる気配もない。