舞蝶.・。*



「あ、あの~」
「何?何処に行くんでしょうか?」
「ああ。もうすぐ着くわ」

あたし達は、車に乗せられて遠くに来てる。


「さぁ。ついたわ。降りて」
「ここって・・・」
勇樹が、ワケありげに呟いた

「知ってるの?」
勇樹は顔を険しくさせた

「すみません。用事が出来たので帰ります」
勇樹はそう言ってあたしの手を引っ張った
物凄い力。
あたしはおとなしく勇樹に着いて行く。

「何処へ行く気だ?」
男の低い声が聞こえた。
男の後ろには大人数の下っ端たちがいる。
勇樹はその瞬間携帯を取り出して、あたしを引っ張りながら走り出した。

何かあったんだ...
勇樹が携帯越しに話してる。
「助けてくれっ!!!引っかかっちまった罠に!!!」

罠・・・?


「今、塊流のアジトにいる。莢も一緒だ。ああ。頼む」

それだけ言うと、あたしを抱えて早く走り出した

どうやら。
ヤバい事になってるらしい・・・

あたし達が走ってる先にさっきの女と怯えてる子供がいた