困った俺は、数少ない友人に電話をすることにした。

「実は…」

「お前まだそんな変なことやってんのかよ?ホント馬鹿だな。いい加減にしとかないとマジで死ぬぞ。」

「うるせーな。ボスはすげぇ人なんだ。マジでボス。ボスったらボス。あの人は必ず天下取るぜ。俺は早く、あの人に仲間として、認められてーんだ!」

「天下取るヤツが小銭集めてこいなんて、すげぇ小せぇよ…」

「やめろやめろ!お前埋められるぞ!…ともかく、2050円を一万円にしなきゃなんねぇんだ。なんかないか?」

「うーん…そうだなぁ。お前わらしべ長者って知ってる?」

「なんとなくは。」

「よし、じゃあその金全部使って、後々一万になりそうなヤツ、なんか買えよ。あとは物々交換で頑張れ。」

「そんなんでうまくいくのか?」

「まあー、どうだろ?とりあえず葬式には行くから、死んだら連絡くれよな。」

「…笑えねぇよ!」