ある日連れていかれたレストランで、母は相席をした。 父と息子といった風の二人の向かいに座ると 「リョウも座りなさい」 そう言って手招きした。 席は沢山空いているのに何故そこに座らなければならないのか。 あたしはそれが理解できなくてぐずった。 そんなあたしを見て、義母はあたしのところまで寄ってくると言った。 「リョウとお母さんと、新しい家族になるひとたちだから、怖がらなくて大丈夫よ」