ベヒーモスがゆっくりと背中を向けて、その場を去っていく。

これで本当の本当におしまい。

ラビさんが連れ去られた事から始まった天空険道での冒険は、ようやく解決を見たのだ。

「ラビ!」

いまだ石柱の上で蹲っていたラビさんを、ガルル君がひとっ跳びで跳躍して地上に下ろす。

幸い怪我らしい怪我もなく、ラビさんは無事に助け出す事ができた。

…神話の時代に遡るような大戦争にまで発展しかけた事は、この場にいる私達以外誰も知らない。

人知れず天空宮市は…いえ、世界は最悪の事態を回避する事ができたのだ。