「………わたくしは、大和さまが記憶を取り戻しつつあるように感じる時があります。」

ライが紅茶を入れながら、静かに言う。

「…そうか…」

そう頷く儂を静かに眺め、そっと訊ねてくる。

「貴方は、記憶が戻って欲しいのですか?」

「分からない…。」

「そうですか……。」