愛することができるまで

ルカは携帯を再び手にした。


持たされる携帯は
その都度違う。


仕事の時だけ
持たされる携帯。


しばらく画面を見つめていると、
着信があった。


静かな部屋に呼び出し音が鳴り響く。


『…はい。』


『久しぶりだな。NO.63。』


ルカは眉を持ち上げた。

受話器から低い声が
耳に飛び込んできたからだ。


『ボ、ボス。』


『驚いたかい?
久しぶりに、
君の声が聞きたくなってね。
君の完璧な仕事振りは耳に届いてるよ。』


『ありがとうございます。ボス…。』


『ハハハ、警戒するな。
今回は簡単な仕事だ。
娘を殺すだけで構わない。』