「で、でも・・・」 「声が小さい。この世界に入ったら、事務だろうがマネージャーだろうが勢いが必要なのよ! ほらもっと背すじ伸ばして!」 ぱん、と背中を叩かれて思わず背すじを伸ばす。 そんな。勢い、だなんて・・・僕に要求するもんじゃない。 「これがあなたが担当する予定の"CHAMP"のデータ。目を通しときなさい」 突き出された小冊子をしぶしぶ受け取って、ページをめくってみた。