迷姫−戦国時代

ただ、なんとなく





気になっただけ















刃先に付着した血はいつもならば家に帰り手入れをしていたのに、今日は少し違う、それだけ








川辺にて刃先を洗い、光りに充てれば鋭く反射する刀に満足したら、鞘に納めた







ーーーーリン



何処からか聴こえてきた鈴の音に、そこいる者は急に周囲を見渡すと、川辺から離れ木々へと入って行く






川辺から距離を取り息を潜め川辺を見守った



「来る」




人物が唐突に発した次には目の前に一人の青年が川辺い添い歩いていた




(追っ手か・・・?否、そうは見えない。何かを探しているのか?)

だが青年の様子を伺っている人物は、容易に安心は出来なかった

それは暗殺をしてきた者の長年の勘だろう



青年からは年相応としては見受けられない、不思議な気を纏っている

(パット見では真の気を感じるが、そう単調ではない何かが混ざりあった気、か)




それよりも青年は先程から川辺の辺りを見回している

不意に人物はあることに思い当たる



(もしや橋を探しているのか?)





橋は先日別の場所に移されてたはず




すると川辺にいた青年も気付いた様で、元来た道へと戻ろうとしている




何事もなく過ぎ去る事に安心しようとしていた















刹那















人物が身を潜めている場所へと青年の顔が向かれ口元だけが緩やかに動いた













      お前は敵か?








口元だけの言葉に人物は思わず身震いをする








だが気がついた時には既に青年は居なくなり、また元の静けさのある川辺へと戻っていた








−−−−リーン




何処からか鈴の音が響いた