鶴水城の裏山の木々の中に、一人佇んでいる者がいた
「さあ、行くんだ・・・」
その者は辺りを見渡し、懐から一羽の鳩を取り出せば、鳩は羽ばたいていった
その者は安心したように肩を落とせば、帰路へ帰ろうと後ろを振り向こうとした
風が吹き、一枚の葉が地面に着地する。そして着物を軽く押さえつければ・・・
「法螺吹きめ」
「・・・っハ!?」
刹那、その者は視界が赤く染まった
それと同時に地面へと崩れ落ちたのであった
「う゛・・・何故此処を」
弱々しい声に刀に付いた血を拭きはらいながら、男は口元をつり上げた
「最近不審な動きをしてると聞いての」
「ば・・かな」
「おや、本当だったのか。答えてくれないのは分かっているが、一応聞くとしよう。あれは誰にだ?」
心外そうな顔をしているが次には鋭く冷ややかに見下したのであった
一向に答えようとしない人物に、男は呆れ果てれば
「まあいい。調べれば何れ知る事」
「・・・じゃあの。前任者の巫女殿よ」
そう伝えれば、男は否、笹木は刀を鞘に納めれば老婆を残して去っていった
老婆は死が徐々に近づいてるのを感じながらも、深く吐いた
「もう・・しわけ、ない・・・あさ・・なみ、殿。どうか・・・・姫様を・・お守りくださ・・・・い」
そして老婆、否前任巫女は息を引き取ったのであった

