夜は明け方に差し掛かっているなか、森林には馬を颯爽と走らせている二つの姿が見えた
「竜次様、如何なさった。楠木と何かあったのですか」
竜次は少し間をあけて応えた
「今から俺は東の・・・千紫に向かう。正木は最短経路を使い国に戻り、各国に使いを手配してもらいたい」
「しかしそれでは竜次様の警護が手薄になる。此処は一旦共に戻られ改めた方がより安全だ」
「俺を信用してくれ。それに俺は一人じゃないからな」
竜次はこいつがいると言い、左腕を横に伸ばせば一羽の隼が止まった
「何かあれば直ぐに知らせる。だから国を頼んだぜ」
「承知した。気を付けていってまいられよ」
「ああ、お前もな」
正木は頭を下げれば竜次は手綱を引き東の方角に向けて走りだした
正木は竜次が走り去る姿を見届ければ彼もまた自国に向かうため馬を走らせたのであった

