迷姫−戦国時代

今宵の異変は楠木達だけでなく、各国まで起きていた


西賀では


「っ圭吾様、如何なさいました?!」

「・・・いや。悪いが席を外してくれないか隼人」


「(この気持ちは何なんだ。何故、こんなにも悲しい気持ちになるんだ?)」

流れ落ちる涙を何度も拭うが圭吾は戸惑いを隠せなかった







−−では

「玄司様、如何なさいました?」

「特に問題ない。そんなことより手が止まってます」


「(この胸が締め付けられたような感じは何なんだ?)」







−−では

「お母様、どうしたのでござるか?」

「・・・、いや何でもないよ。それよりも寝る時間はとっくに越してるじゃないか悪い子だね。さ、一緒に寝ようか」

幼い我が子を抱き上げ城から見える海の風景に思わず立ち止まった

「(海が静かすぎる。何だいこの胸騒ぎは)」







−−では

「・・っ!」

「ん、どうしたんだ古傷が痛むかサク?」

「大丈夫ですよ親方」



「(このおぞましい気は一体何なんだ)」







千紫では

「笹木様大変でございます!」

「ん?なんじゃ」

「御神木に変化がみられた様子でございます」

「!今向かう」














各国において様々な変化が起きてる中、一人の娘が口ずさんだ


「今宵も全ての者が貴方様の為に捧げます
そして広いお心で我等を見守ってくださいまし

この宴は、無くす事のない貴方様への愛
さあ、終わる事のない宴を始めましょう・・・か」




「由利、どうしたんだ?」

「ううん、何でもないわ」





夜空に反射し輝く月光は、幾度の人々をも映しだし、目覚めさせていく