壁側にもたれ掛かっていた狛津は視点の合わない目で何処かを見つめるとか細く呟いた
「可笑しい、可笑し過ぎる。
何故あいつは死んだんだ?
何故皆俺の前から居なくなっちまうんだよ」
狛津は幼い頃琵琶の稽古に行ってる間に両親が間者に殺されていた
大切な人を一度までならず二度も失ってしまったのだ
気づけばまた涙が流れ落ち着物を濡らす
−−−「誓うよ。
俺はお前の為に、琵琶を弾き続ける。守っていく・・・だから、・・・」
あの時、最後まで伝えとけば良かったのか?否言ったとしてても辛いのには変わりない
「・・・俺は、誰の為に弾き続ければいいんだ?
俺は一体何の為に・・・、
生きてるんだよぉ菫ぇ」
答えてくれよ
また、俺の名を呼んでくれよ
俺を・・・もう一人にしないでくれよ
何度も何度も嘆き掛ける狛津だが愛しい人の声は一向に聴こえない
虚しさが増すばかりである狛津の心は壊れかけていた
泣き続けていると次第に辺りは暗闇から明るくなっていく
時が止まればいいのに・・・
また一日が始まるのだ

