真夜中・・・
私は中々寝付けずに寝付くのを諦め布団からでる
何を思ったのか箪笥の奥深くを探りある物を取り出しそれらを畳の上に綺麗に並べた
一つは懐刀と地味な色あいをした古い巾着
巾着から中身を取り出しそれを見つめる
そして白い三角に折られた紙包みを懐にしまい込む
「・・・許して下さい。っ私は・・・」
−−−感情など持たせたのは失敗だったな
不意にお師匠様のあの言葉を思い出し手前の懐刀を狂った様に掴み壁へと投げつけた
ガシャン
「ハァ・・・ハァ」
金属の音が虚しく部屋に響くのを耳にしながら私はその場に疼くまり必死に呼吸を整えるべく深く息をする
なんとか呼吸を整えると壁に投げつけられ横たわる懐刀を視界に映す。その姿がとても不樣に思え、お師匠様に拾われる前の自身と被った
両親を殺され親身も殺され、一族を殺され、頼る者がいず五つばかりの私は途方に暮れ雨に打たれながら餓死しかけていた私を拾って下さったのがお師匠様でした
お師匠様が居なければ今の私は生きてはいなかった
目的の為に私を利用しているお師匠様でも私にとってあの方は命の恩人である
ですから今回だってお師匠様の為に命を承諾したのにそれを私は・・・
恩を仇でかえすとはまさしくこの事ではないでしょうか

