迷姫−戦国時代

夕餉も済まし辺りは暗くなる中私は居間の中央に腰を下ろした状態



辺りは珍しく静かである


何時もなら琵琶の音色が聞こえるのにと思いながらもひたすら時を待っていました







「・・・、どうぞ」

私は視線を動かさずに淡々と言う



返事をし間もなく目の前に人が現れ、顔を下げる


「お久しぶりでございます。


お師匠様・・・」


貫禄のある男で鋭い目がこちらを強く睨みつける様に見ている我が師・・・


「様子はどうだ?」

たった一言なのに重い言葉に身体がビクリと震える
動揺を感じるのは昔からであるけれどいつまでも変わらない己に手の平を強く握り平生を保つ


「・・・事は上手く進んでおります」

「何時まで、待つつもりだ。長居は禁物と忠告したであろう・・・」

下手に情が移るからな・・・


その言葉はとても辛いものでした。つまり図星であった

師匠は私の心情を分かった上で改めて忠告したのであります


「そう易々と暗殺は出来ないだろうが、気を抜くな。
そして・・・


失敗は許さない」



「・・・・・・はい」


「また何かあればまた来る」と師匠はその言葉を残した後に跡形も無く部屋から去っていきました